2020年7月10日金曜日

災害に遇って、残された遺品。肌身につけて偲び、希望で生きる

今年の梅雨は、連続、雨ばかり。自室・パソコンの横のガラス戸には、もう列な雨が、打ち付ける。トマの携帯にも、緊急の避難指示の音が、3回、4回と知らせて来る。九州の中部、南部では、多くの死者・行方不明者が出ている。
★ホームは高台にあるので、安泰です。災害に遇い、死者を出した家族の悲しみは、無念の涙があるでしょう。トマも、すぐに思う、原爆で、家を失い、母親が行方不明になったことを。共感がある。
★阪神の大震災で、家に押しつぶされて、10時間後に助かった女性が、被災の「語りべ」を努めている。15m離れた場所で、息子さんが亡くなった。女性の腕に、愛する息子さんの時計をはめていた。
★「語りべ」女性の言葉が、身にしみる。「いつも、息子が、背中に居るような気持ちで、生きてきた。あの世に行ったら、『母さん、よく、がんばったね』と言われるように、生きたいのです」。故人の遺品を身につけて、愛する息子さんを身近に感じる、気なげな、母親。微かな情で、救われる。事実、有るんですね。
★人は、すり合わせの中で、生きている。神さまと、わたしの、すり合わせ。個人の、あの人との、すり合わせ。その信仰で、人は生きていかれる。希望が持てる。
★被災「語りべ」母親には、息子さんは時計を残した。トマは、被爆した母親は、何を残したんだろうと思う。それは「ロザリオ」だった。古びたロザリオは、母の形見となった。ホームに来た時までは、そのロザリオは手元にあった。ホームで、3度、部屋を変わったが、つい、いつしか、ロザリオが無いことに気が付いた。探したが、無い。どこかに有るハズだ。未だに見つからない。
★失って初めて、それが「宝物」であるのが分かる。いつか、「ああ、ここに有ったのか」と、喜ぶ日が来るのを願っている。

1 件のコメント:

  1. がぶらってぃ2020年7月12日 15:16

    お母様のロザリオは、祈りのうちにお部屋のどこかで休んでいるのでしょうね。次の出会いの喜びはきっと大きいことでしょう。静かに祈ります。

    この度の豪雨は多くの消失を生んでいます。大きな傷と欠けを国土と地域、家族と人々に与え続いています。向き合う強さをください、と祈ります。

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