2019年5月9日木曜日

アンネのバラは告げる。現状は悲惨でも、人間は善なのよ

長崎市の白浜さんが来た。「アンネのバラだよ」「どこに咲いているの?」「聖ヨゼフのご像(聖母の騎士)の庭に」「きれいや、ね」「色が変わって行くんですよ」。黄色からピンク、赤に変わる。「ふしぎな花だね」。聖母の騎士の院内で、数か所で育てている。
★花は美しいが、「アンネ」と聞けば悲しい。テレビで少女の苦悩の人生を見た。アンネのことは忘れない。戦争中、ユダヤ人は、ナチ・ドイツ兵から連行され、殺された。アンネの家族は、屋根の裏側に秘かに隠れていた。少女アンネは日々の思い、出来事を日記を書いた。遂に恐怖の日がきた。家族は捕らえられ、アンネは強制収容所に送られ、死んだ。悲しいアンネの一生だった。戦争と、悪魔のような大人たちに脅(おび)え、苦悶の日々をおくり、少女でイノチを絶たれた。それでもアンネの心は純粋だった。
★人は、真、善、美を求めるが、反する行為がイッパイある。良心に従わない。暗い影があり、恐怖がある。自由がうばわれる。信用できない出来事が起こる。現実は厳しい。それでもアンネは「人は、善である」と信じた。現状は悲惨だけれども、人間は善であると信じた。痛ましいじゃないですか。少女が隠れ家に潜んで、呼吸は秘かに、食事も細く、自由も、おしゃれも奪われていたのに、「信じるわ」と言うアンネ。最後は悲惨な死をとげる。誰も救いに来ないのだろうか。善は悪に勝たないのだろうか。誰を信じれば、いいのだろうか。ナチのような行為が、世の中には起きる。その中で生きる我々は、どのように武装するのか。「それでも人は、善よ」
★少女アンネの言葉は、人間に希望を与える。恨んで、当然。憎んで、当然。それなのに赦す人も居る。人間、誰しも自分を守る。手向かう相手は許さない。それが当然なのに、中には、それを超えて、与える人、赦す人がいる。
★ニンゲン、なぜ、それが出来るのか。人間の心の奥に、何があるのか。次元を超えた、何かが、そこに有る気がする。アンネが記すように、「人間は、本来は、善よ」。人間関係が、もつれに、もつれても、それを信じたい。

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