2018年10月27日土曜日

55年ぶりに訪ねてきた男性。私は名を覚えていた

優しい、いい顔をしている男性。この男性、詳しく言えば55年ぶりに突然訪ねて来た、といえば、ビックリしますよね。こんな出会いは、ないと思います。
★事務室から自室に電話があって、「男性が面会に来ている」「1人ですか」「4人ほど居る」「名前を聞いてください」。名前を聞いても、覚えはなかった。
★応接室で会った。「理科を習いました。首都圏に住んでいるが、これからは長崎で暮らしたい。いま家を探している。小崎さんの日記を、数年前、偶然に見つけて読んでいたが、最近は見当たらない。気にかけていた」
★ふしぎなものですね。彼の姓を聞いて、名が脳裏からポッと出てきた。というより、姓と名が自然とつながって記憶が戻ってきたのです。これには自分でも、びっくりする。当時、一緒だった少年たちの名前を語り始めた。その名前も覚えていた。おだやかな表情で、男性は話した。苦労が多かった人生、と察した。「スマホは、持っている?」。スマホで、小崎の日記を検索した。すると出てきた。「ほら、ちゃんと書いているよ。読んでよ」「ああ、わかりました」
★連れの人たちは、兄(近くの都市に住んでいる)の家族だった。兄の嫁さんの運転で来た。家族の人たちにも挨拶する。
★50年も経って、訪ねてくれる男性が居るなんて、本当に驚くと共に、有り難いとも思った。苦労を乗り越え、優しい、いい顔をしている男性だった。人と、人を結びつけるチカラは何か。温かい思い出、安らぎ、喜び、引きつける『和』。「いつも、み旨をおこなわせてください」の祈り。つまり私たちが今日も誠実に生きることが出来ますように。それが今日、私が受けた『きずな』の証かも知れない。
★翌日、昼寝をしていると、自室の戸をノックして、兄嫁さんが「今、空港へ送っていきました。これは、おみやげです」と、カステラを置いて去った。

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