2019年11月11日月曜日

五島の「岳踊り」。NHK長崎テレビで2年前に放送。再放送と連絡

これは、2年前に、NHK長崎が、ホームに取材に来た時の写真です。長崎県の五島の三井楽に伝わる「岳(たけ)踊り」の由来について語りました。
★私が、45年ほど前に、雑誌に書いた記事「岳踊り」が、よくぞ、NHKのディレクターの目に留まりました。その取材の熱心さに感心しました。福江島・三井楽教会の「岳踊り」は2017年10月にテレビで放映された。
★突然、NHK長崎テレビから電話がありました。「来る11月15日に、あの番組を再放送します」というのです。おそらく、教皇さまの来・長崎に合わせて、再放送されるのでしょう。再び、テレビで紹介されるのは、ありがたい事です。やっぱり、むかし書いた老人の記事は、今でも、お役に立ちます。
★「岳踊り」は、長い棒を、叩き合わせながら踊る、喜びの踊りです。
★現在も「岳踊り」は行なわれていますが、私は1972年に、既に、教会の信徒から証言を聞いていた。
★外海のキリシタンたちは、迫害を避けて、五島へ、五島へと難をのがれた。だが五島でも迫害の嵐は起こった。島の各地に、殉教の血と、汗を流した足跡が残っている。
★三井楽町岳(たけ)にも、牢屋の跡がある。ここでは『三十六人衆』と呼ばれる信徒たちが、刀とムチの責苦を受けた。迫害が終わった後、信徒たちが、カタナ責めや、ムチ責めを払いのけるために始まったのが、この踊りです。そう私に教えてくれたのは、当時、信徒の長老で、同町教育委員でもあった男性(59歳)でした。
★信徒の女性は、こうも言った。「以前は、男と女と混じって踊っていたが、男が減って、いまは女ばかりの持ち役となりました」
★踊りは、鉢巻姿のいでたちで、まことに、りりしい。はかま姿の男役が竹を2本、女は1本持って、自由になった喜びを、敏しょうな踊りに託しながら、竹を前後で打ちあい、厄を払いのけるのです。
★主任神父さんの言葉もあった。「信者だけの踊りとしては長崎でも唯一のものです。踊りを通して先祖の苦悩をしのび、その信仰にならうことができます。これからも育て伝えていきたいですね」
★NHK長崎で、2年ぶりに再放送されるという。テレビでは、私のコメントも入っている。「踊りを見て、もう1つ、思いつきました。踊り手が手にしている『紅白』の棒です。それは信仰が自由になった喜びと、その人(迫害した人たち)を憎むとか、そんなことではなくて、自由になった喜びを感じます」
★45年前に取材し、写真を撮った時、五島には、こんな屋根の家の風景もあった。今も、あるだろうか。あの頃の思い出が、懐かしい。

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