2021年2月26日金曜日

ガンを病みつつ、最後の出番。原爆体験を語る。話しながら2度泣いたよ

昨日の「語り部」は、「ガンを病む・最後の語り部」でした。これまで沢山の語り部を務めてきましたが、「これが最後でしょう」の気持ちで望んだ。聞く皆さんは、語り部や一般の人ではなく、平和推進協会の継承課の職員さん達でした。だから引き受けて、熱意をもって語りました。午後2時から、3時30分まで話つづけた。最初は、舞い上がっていたが、後半は、落ち着いて、心の内を語った。初めて話す内容で、自分でも満足した。
★「なぜ17歳の自分は、原爆当日、8月9日に行動しながら、『優越感』『今でいうエリート感覚』になったのか」。その背景には、13歳から15歳まで、脊椎カリエスを病み、病床に釘付けにされた過去。快癒して、歩ける。戦争は激化し、少年工員として働く。当時の考え、思想は「人命軽視」です。人間よりも、精工な四尺旋盤が大事だ。トンネル工場の中で、被爆後、銃に着剣した海軍監視兵に追い出される。それから一人、原爆の丘を歩く自分があった。
★一瞬にして世界が変わった。緑の風景が、燃える黒い木々に変化する。浦島太郎の「玉手箱」から噴き出た「けむり」と一緒だ。
自分が取った行動は、「助けたくない」。私を叩いた先輩工員に、出会った。叩かれた事で仲間が助っ人して、決闘が行なわれる予定だった。その彼が、重傷を受けて、転がっている。「オレの勝ちだ、ざまーみろ」
そこから優越感がふしぎと湧いた。それは語ってはならぬ「心理」だった。ああ、いう体験は、本当に悲しい。語りながら2度泣いた。
★無事に、最後の語り部の務めは終わった。継承課の皆さんは、喜んでくれた。トマの気持ちは、ラクになった。
★いま、主治医と、もう1人の女医さん、看護師さん、記録の看護師さん、4人がかりで回診があった。8時半から寝て、グーッと、夜中の1時半まで、眠る。楽のみの水を飲む。普通ならば、また眠るが、背中が痛んで、何とも言えぬ疲労感に四苦八苦する。主治医に、その旨、伝えた。食欲は無いが、出された食事は食べている。
★【ベッドの上で考える=語り部バンザイ】良かったと思うよ。語り部は、平均年齢、85歳という。もう、しばらく歳月が経てば、居なくなるだろう。継承課の出番がくる。そのお手伝いが出来たのは、嬉しい。
★【昨日の閲覧者数=統計】1553。

10 件のコメント:

  1. マリア・フランチェスカ2021年2月26日 11:17

    お疲れの中ですのに日記更新有り難うございました。
    語り部のお務めお疲れ様でございました。
    無事に終わり安堵致しました。
    語り部として正直に「優越感」との言葉を出された事に感動致しました。
    トマさんがお食事を取っておられ安心致しました。
    いよいよお誕生日が近づいて参りましたね。
    今日も札幌からお祈りしております。

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  2. 凄惨な状況下の心理と心情をお聞かせ下さり 語り部お疲れ様です、言葉足りませんがありがとうございました、感謝しお祈りいたします。

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  3.  お疲れさまでした。

     どうかこのブログで語り続けてください。

     お祈りしています。

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  4. 今日もブログ更新ありがとうございます。戦争を知らない私達世代にはトマさんのお力は必要です。なんとか、なんとか。とトマさんの事思いながらお祈り致します。

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  5. 月並みなコメントは書けません。
    毎日ブログを通じて小崎さんの事を思いつつ
    お祈り致します。

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  6. 元日のエリザベット2021年2月26日 14:04

    渾身の語り部、語りきった様子が伝わってきました。トマさんご自身が満足でき、気持ちが楽になったのが、何よりです。もう大丈夫、きょうから新しいトマさんです。

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  7. 更新ありがとうございます。
    全力で体験をお伝えされる姿に感動しました。
    神奈川県からお祈りしております。

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  8. もう一度、原爆の体験の大切な証言が出来て、とても良かったです。聞かれた皆さんに宝物になると思います。神に感謝。

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  9. あの場面では私も喧嘩相手を見下したかもしれないと思います。

    画面に映るトマさんのお顔は慈愛あふれる良い表情ですね。
    神の使徒としてのお顔だと思います。

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  10. 私もお話が聴きたかったです。
    愛知県瀬戸市からお祈りしております。

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