8月の末だった。長崎市から、哲(さとる)さん、美樹さんが面会にきた。小さな、手作りの本、「トマさんのことば」を作ってくれた2人だった。この本を作るために、登明日記を、2011年12月から、全部、目を通したという。その「抜書き帳」が欲しいね、と願ったら、それが送られてきた。2015年まで、合わせて、44ページ。その中の一部を記してみよう。
★トマさん「ジンセイって、苦しみの連続だね」。五島の女性「苦しみなくして、ジンセイ、なし」(2012.2、4)
★「『ツライ』に、1文字くわえると、『幸せになる』。信じる道を、真一文字に行け」(2012.3.18)
★「いま一番、大事に思うことは、母から貰ったお乳と、カトリックの教えだった。この教えを守りつつ、人生を終わります。そこには、つながる希望がある。死者につながり、聖人につながり、神の愛とイノチにつながる。それが希望なんです。(2012.8.9。母の命日)
★子どもの時から教えられた信心は、「いのりバ、せろ」「スラごと(偽り)くる、より、ロザリオ、繰れ(くれ)」「善行バ、せろ」「犠牲バ、せろ」「死者を想え」。それに、もう1つ。「神父さまバ、大事に、せろ」でした。(2013.8.28)
★結局、人は何に心、引かれるのか。何を、した。かにを、した。行動よりも、人生のエッセンス。美樹さんが選んでくれたのは、それだった。核心となるものが、ある。よくぞ、これだけ見抜けたと、読んで感心した次第です。
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