2014年2月9日日曜日

60数年をつなぐ愛とイノチの物語(その1)。古びた写真。

1枚の古びた写真を持っている。戦争が終わって、すぐの頃、1946年、後ろの建物は、戦争中は、造船工員たちの寮だった。それを養護施設がもらい受けた。男の子ばかり、100人ほどが集まり、貧しさといったら、最低の生活だった。木造建物の窓には、ワクも入っていない。祈る幼い子どもたち。何を祈るのか、何を願うのか。戦争・原爆で、家を失い、家族を失い、独りぼっちに、残された。それでも、生きていかなばならぬ。食べ物を、与え給え。着物を、与え給え。彼らの足を見てごらん。ハダシだよ。当時、この場所を、何度も訪ねて、よく知っている。子供たちも、職員の苦労も、よく知っている。この写真も、昔から手元にあって、大切に保存してきた。まんなかで、祈る男の子(右から、4人目)、名前は知らない。「かー坊」と親しく呼んでいた。アタマの大きな子だった。熱心に祈る、あの子、この子。60数年前の写真だよ。これを見ると、胸が痛む。これからの人生に、この子たちに、どのような苦難、困難が待ち受けていることか。イジメもあろう。寂しさもあろう。考えただけでも、切ない。だた、今は祈っている。「そうだ、祈りなさい。祈りしか、今は出来ない。それで、いいよ。必ず道は開けるでしょう」。ユメと希望だけは、持ちたい。なぜ、いま、この写真を載せたのか。「かー坊」、「かー坊」と親しんでいた、あの子が、60数年経って、再会できたからであった。出逢ったんです。昨年の暮れだった。2013年12月21日、「かー坊」さんが、優しい奥さんと共に、聖コルベ館へやってきた。感動的だった。「おお、あの、かー坊さんか、60数年ぶりに出逢った、ひさしぶり、よかった、よかった」と、お互いが、たいそう喜びあった。(あすに、つづく)