2020年12月29日火曜日

ホームの「餅つき」ペッタンコの音なし。モチを食べて生きる、ほほ笑み

ホームの食堂での「餅つき」。
調理場で、ふかしたコメを、ごらんの小さな器具に入れる。フタをして、くる、くる、回す。昭和ひとケタ生まれは、見ていて悲しくなるよ。「餅つき」の、ペッタンコの音は、どこへ行った?
昭和、平成、令和と生きて、ソロバンから、スマホに変わって、自分の気持ちさえも変わって行くのかなァ。
この風景には、夢がないよ。
「正月が来るぞ」の希望が湧かないよ。
★「モチを丸めに来て下さい」とアナウンスがあった。6、7人が集まった。老人ホームでは、職員さんは、各人に、モチを食べさせるのを、心配する。栄養士さんが前もって、「モチ、食べれますか」と聞いて回る。
★安心して、モチを食べれる入居者は、限られた人数。その人たちは、幸いだね。ホームの食卓は3組に分かれている。1組は介護が必要。2組は半分介護。3組が普通。モチが食べれるのは3組です。餅つき後、正月は近くに来る。
★昼食と、夕食に、「アンコ入りのモチ」が、1個づつ出ました。1個、食べれば、この笑顔になる。ニンゲンって、単純なモンよ。「幸せや、なあ。長生きして、よかったよ」。モチを食べれば、利口になるさ。
★今年1年、出会った人の顔が浮かんでくる。贈り物や、手紙をくれた人も思い出す。日記を読んでくれる人たちも、有り難い。支えられて、ここまで来た。こうなったら「生きる事」に執着するね。あと2か月経ったら、93歳だよ。
★「長生きは、恵み」が、ズシン、ズシンと、肩に伸し掛かってくる。生まれて、育って、働いて、病気がちだったのに、この歳まで生かされた。今年は、トマにとっては良い年だった。そして1個のモチに有りついた。このモチは、単なるモチじゃない。恵みを戴いているわけです。「ありがとう」「うれしいよ」「生かされているよ」。皆さんに向かって、そう感謝したい。モチを、かめば、人生を、かむ思いがする。

1 件のコメント:

  1. トマさんの、お餅片手に艶やかなお顔、見ているこちらまで笑顔になりました(^-^)

    今年、私は「こころの時代」でトマさんに、そしてこの日記に出会い、一日のほんの僅かな時間ですが、トマさんに想いを馳せることができ、自分の心の成長を感じた一年でした。

    結婚信者ですので、真髄を理解するにはまだまだまだまだですが、神様からいただいたこのご縁にも感謝し、心静かに新年を迎えようと思います。

    トマさん
    皆さまと良い新年をお迎えください。

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