老人は、過去の思い出の中に生きる。クリスマスになると、思い出す。
トマは、毎月、原爆・療養のため、車で1時間の温泉宿に2泊し、憩っていた。長崎地区の修道会の仲間が「オレたちも連れて行ってよ」との願いから、1泊2日の温泉泊を楽しんだ。「小崎さんが、うちに来るようになって、7年になる。今日は皆さんに来てもらって嬉しいです」と宿の人。「教会の祈り」から始まり、夕食の乾杯は、トマが仕切った。
★夕食では、修道士の1人が、隠した所から、自作の竹製のジョッキーを取り出し、満足そうに飲んだ。この写真のシーンが、それです。この場面、未だに忘れない。みんなを湧かせたよ。普段は飲まない修道士。飲むのは週に1度。夜の共同休憩の時だけ。「だが、今夜は何杯飲んだか」と竹のジョッキーは、つぶやいただろう。飲む彼は、いつも、ほほ笑み。飲んでも、ほほ笑み。仕事は熱心で、優しい修道士、皆に好かれる。
★次に出るのは、カラオケだね。トマは『古城』を歌った。好きな歌だからね。最後は、全員、ステージに上がって『長崎の鐘』を合唱した時は、そりゃ気分は盛り上がったよ。
★翌朝は、打って変わって、ゲンシュクな祈りの朝となる。畳の大広間で、教会の祈りと、ミサ。家族的な宿で、ミサが捧げられたのは初めてだろう。宿に祝福もある。その後、また現世の、宣教の場に戻ったわけです。
★宿は、島原半島の小浜(オバマ)温泉『富士屋さん』、ああ、そりゃ、いい宿ですよ。ホームに入ってからも、2度、3度、お世話になりました。宿の皆さん、お元気だろうか。
0 件のコメント:
コメントを投稿