2枚の絵は「まんが・焼けたロザリオ・しおうら・しんたろう作」より。
★きょうは、私が17歳のとき、長崎・聖母の騎士修道院へ入った日です。雨の降る日でした。びしょヌレの少年を迎えてくれたのは、ゼノ修道士でした。ふところの温かいぬくもり。あの日のことは忘れない。長い人生の途上で、少年でも自分で決断しなければいけない断崖があるのです。
★あの少年の足元はどうだったのか。背中はヌレて寒くはなかったか。マンガに描かれた少年の背中を見ながら考える。家も母親も失い、少年はよくガンバッタと思います。この道が用意されていたのです。
★祭壇の前で祈りました。ボクの新しい人生が始まるぞ、と決意しました。昭和20年10月8日。当時の混乱を覚えています。原爆と戦争が終わって、約2か月後です。社会は混乱し、生活難、食糧難、被爆者への差別、冷たい目もあった。少年1人が生きて行くには、余りにも過酷な状況でした。でもボクは、この道を選んで幸せだった。
★コルベ神父が創立の神学校で、勉強も生活も祈りも与えられて、戦後、4、5年は囲いの中で全く平穏に過ごしました。あの頃の出来事が一番楽しかった。数えてみれば「74年」が経っている。よく生き抜いて来られたモンですね。ゼノ修道士さんが、生まれたポーランドの村にも行きました。人生は不思議な縁でつながっている。
★人には天から与えられた何かの役柄があります。苦難があっても、喜びと希望、それだけは持ちたい。神学校では、ポーランド人のロムアルド修道士さんが、「わたしが、助けますよ」と強く支えてくれた。終戦の年のクリスマス・プレゼントは、ロムアルド修道士さんが準備した新品の「学生服」でした。あの頃、彼から頂いたローマ字の手紙は今も大切に持っています。少年が選んだ道は遠いポーランドにつながって、勲章までもいただきました。
★きょうは、ポーランド人修道士さんたちのために、感謝と祈る日でもあります。
小崎さんの為にお祈りさせて頂きます。
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