2019年10月15日火曜日

若者に、戦争や原爆の体験を引き継ぐ。平和のために喜んで

大学生の3人が、ホームに訪ねて来た。3年生が1人。4年生が2人。3人とも中学校の教師をめざして学んでいる。
★教師になったとき、「平和学習にチカラを入れたい。小崎さんの原爆の体験を聞かせて下さい」。大学の教授の先生と一緒に、明るい笑顔をみせた。
★ああ、いいですよ。喜んで語りましょう。戦争や原爆を知らない世代に、語り継ぐ願いもある。応接室で、2時間ほど話した。話しに熱が入り、自分でも何やら感きわまってか、涙も出て来た。「録音しますからね。写真も撮りますからね」「ああ、いいよ」。もう、この歳になったら、話したことも、真実だから、あとは、ドウなろうと、キヤなろうとも、いいでしょう。
★応接室には、瀧神父さんも同席した。大学の教授の先生と、瀧神父さんとは親交がある。メールのやり取りも行なっている。「大学生たちは、午後2時に来ます」とトマが知ったのは、瀧神父さんからでした。
★トマの原爆の話は決まっている。17歳の少年が見たこと、感じたこと、行動したこと、そのまま語っている。20世紀の最も悲惨な出来事は「原爆」と「アウシュヴィッツ」だった。体験の中で、人間の解決の糸口として、どうしてもコルベ神父が出て来る。
★「生きるとは、『孤独と出会い』、『愛とイノチ』、これが人生」。この信念は変わらない。母親の原爆死。兄弟はいない。孤独に落ちる。しかし修道士になったお陰で、沢山の出会いがあった。出会いの中でも意味ある出会いが、コルベ神父から命を助けられた男性との3度の出会いだった。コルベ神父のお礼を求めない真実の愛、そして男性が受けたイノチの尊さ。それらを考える時、私にとって、「これが人生」だった、と語った。
★話の後で、瀧神父さんが、ささやいた。「これまで何度も話を聞いたが、新しい部分もあったよ」。おそらく秘めていた出来事、自分に涙が出た出来事だったのだろう、そう思った。
★大学生たちは、レポートにまとめます、と希望に満ちた、明るい顔を残して去った。

1 件のコメント:

  1. マリア・フランチェスカ2019年10月15日 15:26

    大学生への語り部のお務めお疲れ様でございました。
    希望に満ちた明るいお顔された学生さんのレポートが楽しみですね~
    瀧神父様がご指摘された新しい部分を何時か教えて下さいませ。

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