長崎のカトリック修道士。17歳の時、原爆を受けて、この道に入る。 生かされて来た数々の恵みの中で、今年の1月、最大の試練「すい臓がん」を告知された。 「みむねの・ままに」。孤独と苦痛に耐え得るチカラを日々、祈る。 毎日、日記を書き続けて13年。今、長崎市の病院・ホスピス病棟で暮らす。 追記 2021年4月15日 午後6時48分 帰天されました。享年93歳
2012年7月13日金曜日
のんびりと時間は過ぎる、オバマ温泉の定宿。何も考えない
オバマ温泉の定宿『富士屋』さんです。私が泊まる部屋は、いつも決まっている。左側、赤い湯の柱から湯気がなびいているが、その後ろの2階の部屋で、カラダもココロも休めている。小さな旅館です。温泉に着いてから、尿の異変に気がついた。困ったものです。出てくるときは、そうでも、なかったのに、尿が、ビール色に変わっている。正常の色では、ない。おまけに、カスも、沢山、出ている。「ああ、まだ、腎臓の中に、こんなカスが溜まっているのか」と思うと、やるせない気持ちになる。尿が、安定していないので、オバマへ出てくるのは、ムリか、とさえ思う。もう少し、尿の色は観察しよう。せっかく来ているので、途中から帰れない。体力、知力の関係は、老人になると、アタマと、カラダのバランスが崩れてくる。アタマは、記憶力の低下はあるものの、まだ、しっかりして、80%は働いている。ところが、カラダは歳を取ると、ある部分が、例えば、ヒザが痛くなるとか、胸が苦しいとか、一箇所、ニ箇所の問題ではなくて、カラダ全体が、まるで、ヨロイを着たように重くなる。手足は痛く、立ち上がれない。カラダの機能は、30%、20%と落ち込む。そのズレに苦しむのが、お年寄りだと思います。定宿に来ると、周りのことは、すべて忘れるのはホントです。ただ祈りだけは、聖務を果たしています。やっぱり、こんな宿に泊まって、活力を溜めるのは、ゼイタクなのでしょうか。
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