長崎のカトリック修道士。17歳の時、原爆を受けて、この道に入る。 生かされて来た数々の恵みの中で、今年の1月、最大の試練「すい臓がん」を告知された。 「みむねの・ままに」。孤独と苦痛に耐え得るチカラを日々、祈る。 毎日、日記を書き続けて13年。今、長崎市の病院・ホスピス病棟で暮らす。 追記 2021年4月15日 午後6時48分 帰天されました。享年93歳
2013年5月30日木曜日
いい思い出、沢山つくろう。楽しさが、瞬発力になる
今の生活は「生きる」ことを考える。からだの機能は、完全ではない。しかし残された部分で、精いっぱい、生きていく。それで、いいのですと自覚している。むかしは、ゲンキだった。ルルドの上の運動場まで、走ったまま、到達していた。それだけ、パワーがあった。今は、もう出来ない。足腰、痛い、残された能力で、満足して、十分、生きていけば、いいのです。★女子高校生たちが、10数名、聖コルベ館を訪ねた。「修学旅行は楽しいか。いい思い出を、いっぱい、つくってください。それが幸せです」。そんな気持ちで迎える。女子高校生たちに何を話すか。いつも悩みます。コルベ神父の事を語りたい。だが、これは難しさも、ある。自分の経験を話した方が、話に迫力は、ある。コルベ神父からイノチを助けられた男性は言った。「自分はイノチもらったために、苦しんだ。自分が、生きていいのか、悩んだ」という話をした。コルベ神父に、恩は返せない。これからは、別の場所で、別の人に返していくしか、ない。君たちも、恩は、先生に、恩人に、家族に、十分に返せないよ。だから別の場所で、返していく。その気持ちで、人生を生きたいと思う。★出会いの、楽しみ。祈りの、楽しみ。それぞれ有るけれど、愛する、楽しみ。有るだろうか。愛とは、いっしょに居て、楽しい気持ち。愛とは、同化したい、気持ち。燃えるものが感じられるか。「この世で、いちばん大切なのは、愛と、イノチなんですね」。その思いを、枯れさせては、ならぬ。
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長崎にはいい思い出がたくさんあります。
返信削除その想いで貯金で今日も元気に生き生きと生きることができます。
長崎市の花、紫陽花はたくさんさいていますか?
数年前NHK[のドラマで白洲次郎を扱ったものがありました。
返信削除そこで印象的だったのが、戦後の白洲のセリフ。
「生き残った者は輝いて生きる義務がある。」
ガヨヴィニチェクさんはコルベ神父にイノチを助けられて、葛藤しながらその後の人生を送りました。葛藤そのものが輝きを放っていた、と私は信じています。
女子高生にアウシュビッツや原爆体験の話なんて、トマさんは無力感を禁じ得ないでしょうね。私も若い時は戦争の話題はパスでした。しかし、トマさんの葛藤が輝きを放っているはずです。イノチの炎を燃やし続けてください。