小神学校(中学・高校)のときの同級生、稲国神父さんが、沖縄からホームに、ボクに会いに来た。
★同級生に会うのは懐かしい。ボクは喜んだ。一緒に、同じ食卓で食べた。2人で会話した。お互いに元気なのが、何よりです。稲国神父さんは、ゴルフが趣味で、以前は少々太り気味であった。お医者さんに指摘されて、間食をやめ、少なめの食事で体重を落とした、と言った。歳は90。教会の務めは引退した。今は、沖縄で、ゆっくり毎日を過ごしている。
★やっぱり級友に会うのは嬉しいよ。稲国神父さんに、1枚の写真を見せた。それが、この写真だった。70年前の写真です。同級生たちの面々。教室の窓から身を乗り出し、笑いながら、語りながら、フザケながら、写した。中央、メガネが、ボク。前列、左で、からだを、くねっているのが稲国。こんな時代もあったんだ、と思うよ。ボクと稲国。あと1人を残して、皆、逝ってしまった。
★70年前、気持ちは皆、いっしょだった。しかし人生は大きく別れた道を行った。ボクは病気になって、修道士になる。稲国は健康で、神父になる。この写真を稲国神父さんに見せたら、「ああ、こんな写真があったんだ」と喜んでいた。「それ、あげるよ」「え?いいの。うれしいなァ」と大切に胸にしまった。
★人生は、長がーい。いろいろ有るよ。幸せに生きれば、それで、いい。自分で、自分の道を選ぶのだ。あの頃は、人生に何が起こるか、全く知らなかった。笑って、フザケて、アシタ(明日)のことは心配しない、純真なこころで学んでいた。人生に、そんな時代があったのが、救いだよ。
★「ここは、空気も、いいし、いい所だな」の言葉を残して、稲国神父さんは沖縄行の飛行機で帰った。空港まで送ったのは高原修道士さんだった。
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