長崎のカトリック修道士。17歳の時、原爆を受けて、この道に入る。 生かされて来た数々の恵みの中で、今年の1月、最大の試練「すい臓がん」を告知された。 「みむねの・ままに」。孤独と苦痛に耐え得るチカラを日々、祈る。 毎日、日記を書き続けて13年。今、長崎市の病院・ホスピス病棟で暮らす。 追記 2021年4月15日 午後6時48分 帰天されました。享年93歳
2012年8月5日日曜日
外海の墓参り。酷暑の夏だよ。熱中症で倒れそう
長崎市から約30km。外海のカトリック墓地。ここに原爆で爆死した母親と、先祖たちが眠っている。父の名前もある。この墓地は、以前は段々畑だった山の斜面を整備して築き上げた。坂の、上り下りが大変だ。墓地では、ロザリオを1本唱えた。原爆で亡くなった母を思い浮かべる。あの日も、このような真夏の日だった。祈りをしながら、汗が吹き出る。真夏の太陽は容赦なく照りつける。傘をさして、しのいだ。帰りは、下るより、登りが大変だ。かなりの段数の石段がある。酷暑のアセを拭きながら、1段、1段、山に向かって、石段を登り始めた。すると急に、急に心臓がパクパクし、気持ちが異様な恐怖にさらされる。「ああ、ここで、熱中症で倒れたら、どうなるか。救急車も来ないだろう」。そう考えると、身の毛がよだつのを覚えた。「ゆっくり、歩こう。休みながら、歩こう」。車へ行けば、冷房も効いている。必死になって、不安のさなかに、登りあがった。やっと、安心したよ。もう来年からは、真夏の墓参りは出来ないだろう。そう心に決めた。
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