2019年11月21日木曜日

エレベーターで初めての会話。「私、キリシタン」。おどろいた

ホームにある唯一のエレベーターです。押し車の4人と、杖の2人と、見守りの職員さんが1人、計7人は乗れます。
★エレベーターの中で、2人の時でした。私と、背高い、杖の男性老人から、声をかけられた。「あなたは、テレビに出とりました、な」「ああ、見たの?」「どうも、顔が似とるごと、あったもん」「そうでしたか」
★この老人は、耳が遠くて、彼の耳に、口をつけて声を出さないと、言葉が通じない。普通には会話が出来ない。入居して、もう1年近くになるが、1度も話した事がなかった。初めて、エレベーターの中で声をかけられた。テレビというのは、先日、NHK長崎テレビで再放送された「潜伏キリシタン・宣教・迫害・復活の歴史」の番組だった。
★男性老人が言った。「わたしも、中江の島のお水取り、知っております」「え?あの平戸の?」「隠れキリシタンです。信仰、しとりました」。エレベーターの中で、衝撃を受けた。出て、廊下を歩きながら、大きな声で会話した。「キリシタンも、カトリックも、仏教も、いっしょ、です。親戚の者もカトリックと結婚しました」「あなたは、どうされました?」「働きに出ました。今もキリシタンです」
★詳しい話は聞けなかったが、1年近く隣で生活して、毎食、姿を見て、近所に居たのに、「キリシタン」と聞かされて、何やら、わたしの心中に、風が「フゥー」と吹き抜けた感じがした。信仰は、先祖から、親へ、子へ、つながれていく。そんな身近な例が、ここにあった。
★「隠れキリシタン」は、まだ長崎県には、居る。「なぜ、カトリックに戻らないのか」。ご先祖さまに、申し訳がない、だから守る、その理由もあるようです。背高い、杖の老人は、幸せそうに、ゆっくりと、きょうも、ホームの廊下を歩いている。

8 件のコメント:

  1. ホームにいても大きな出来事がありますね。「キリシタンもカトリックも、仏教もいっしょです」
    何より、その方が幸せそうに歩いている様子が、読んでいて嬉しいです。

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    1. みんな、いっしょ。それが、しあわせ。

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  2. マリア・フランチェスカ2019年11月21日 20:55

    小崎さんには次から次ぎへと驚きの繋がりが
    神様のお計らいの内にあるのですね
    「キリシタンです」と言える時代に感謝です。
    そしてご先祖様からの信仰を守って来られた幸せそうな男性の信仰に感動致しました。
    また男性と小崎さんがお話し出来ると良いですね。

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    1. ホームの人は、みなが違った人生を経験したキャリアばかり。

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  3. 何とも、あたたかい気持ちになりました。

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  4. キリシタンの信仰を脈々とつないでいらっしゃる方々は、
    ご先祖さまと同じく、パパ様の船がいつか来られるという言い伝えを信じていらっしゃるのですか?
    数々の信仰のしきたりを守っていらっしゃるのでしょうね。
    とてもミステリアスです。キリシタンもカトリックも仏教も一緒と言う考えが当時の政権にあれば
    あのような過酷な迫害はなかったことでしょう。
    「心の中に風がふうっと吹いた」という箇所で深い思いにさせられました。

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    1. いよいよ、パパさまが、長崎へ来られる。テレビを見て下さい。

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