琢磨さんが来る。もう何10年前か、1人の若者が、毎年、毎年、聖コルベ館に来ていた。タクマさんと言って、体格のリッパな青年だった。彼について気に入っていたことは、横浜で、道路工事の働く工事人をしている、というタクマしい頼りになる若者のイメージだった。感心やなあ、と1つの憧れもあった。ところが、ある年からパッタリ来なくなった。★ただ毎年、2回、復活祭と、クリスマスにお祝いのカードが届いていた。そのカードがユニークで、ラテン語で、お祝いが書かれている。「感心な青年やな」。そんな思いで、忘れることなく、見守っていた。いつか来ないか。その思いもあった。★突然、朝から、「ピン、ポン」と鳴って、見学者が入ってきた。「琢磨です」「ええ?、タクマ?」。ビックリした。「いやーァ、ひさしぶり」「16年ぶりです」。琢磨さんは嫁さんを連れてきた。それが、この写真です。再会を喜んだ。「どうして、来なかったんや」「いろいろ、あったんです」。あの頑丈だったカラダは、交通事故にあって、いま杖をついている。お嫁さんが支えていた。痛みや、苦労は沢山あったが、お恵みもイッパイあった。幸せなタクマさんだった。それで、いいのだ。お互いに語らいを楽しんだ。
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