「小崎サン、出て来られませんか」。長崎大学の客員教授夫妻から、お声がかかって、出かけた。午後2時というのに、ファミレスは満席だった。奥さんも、かつては高校の先生。「いつ頃からの、ご縁ですかね」と修道士。「もう、30年は、なるかしらん」。その頃、夫妻は、キリスト教会に通っていた。奥さんが、お客さんをお連れして、騎士を訪ねるうちに、修道士が原稿などを依頼して、更に奥さんから、クルマを運転しないからと、差し上げます、と言われた。「あの時は、びっくりしましたよ」。久しぶりに、差し向かいでお会いする。「修道士は、学問していないから、知識は書けない。人間味あふれる実話です」「それが、いいんじゃないですか」と、奥さんは持ってきた、騎士誌2月号をテーブルに置いた。「昨年は、何度も入院されて、大変だったのね」「ええ、まあ、何とか切り抜けました」「小崎サンの記事は読みやすい」と、後押ししてくれる。感心にも奥さんは、ホームレスさんを自宅にお連れして、入浴させ、食事を与えて奉仕している慈善家だ。その行動には深い愛を感じる。一方、教授の先生は、大震災の現場にも2度行かれたそうで、哲学からみた「核時代の現実」論文を見せてくれた。夫妻は、12,3年前、カトリックへ転宗された。修道士から見れば、教授の高貴な先生夫妻だが、人格・学問の差を感じさせず、夫妻の温かい心情が伝わってきて、話しやすい。「同じスタンス」。オレが偉い、お前はダメの関係よりも、人と人の関係、それが心を和やかにする。修道士は、カトリックの「諸聖人の通功や、福者・聖人のこと、証聖者と殉教者の違い」などを説明し、お互いの交流を果たしつつ、大いに慰められ励まされた2時間であった。
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