中年の男性が1人、聖コルベ館へ寄った。冬というのに、ヒタイからアセを流している。「けさ、大阪を飛行機で経って、ルルドのお水を汲みに来ました」「え?わざわざ、ですか?」「ハイ、夕方の便で、日帰りで帰ります」。理由を聞けば、自分は昨年、洗礼を受けたが、代父になった方が病気になった。近々、手術をするので、お恵みが頂けるように来た。「いっしょにお祈りしましょう」の気持ちで、聖母の騎士のルルドのお水を勧めたが、売店には、フランスのルルドのお水も有るので、求めたらいい、とも付け加えた。ただフランスのお水は、空輸して来るので、送料の分など有料になる。いずれにしても、大阪から日帰りで、お水を求めに来る熱意と信心に感心した。小崎修道士も、ルルドのお水だけを愛飲している。おかげで体調は良好のようだ。さて、あの男性だが、「洗礼を受ける動機は、何んだったのか」と聞いてみた。2年前に、友人と長崎へ来て、いろいろと教会を巡った。一番感動したのは、「日本26聖人」だという。「26聖人の信仰、人間の生きざまが、マトモに迫って来ました」。京都から長崎までの苦難の道を、祈りながら黙々と歩いた。信仰を捨てますと、一言いえば命は助かるのに、なぜ、そこまで貫いたのか。彼らが信じる背後に何があるのか、大阪へ帰って、教会へ行ったのが、信仰に導かれたきっかけだという。教会の建物も感動を与えるが、生きたナマの姿は、より人を引きつける。「この世で、一番たいせつなことは、愛と命。しかし、もう1つ大切なことがある。それは、信じること」
0 件のコメント:
コメントを投稿