2013年1月12日土曜日

ポーランドの思い出から。平和を願う世の中でありたい

1枚の写真がある。子どもを労わる老婦人の背中に温かさを感じる。1971年の秋、初めて東欧ポーランドを旅した。この1枚の白黒写真は、なぜか忘れない。当時、ソ連の共産圏にあり、民衆は貧しさ、不自由にあえいでいた。しかし人の心は純朴で、信仰厚く、目が輝いていた。42年前の写真になるが、その後も、10回、ポーランドを旅行している。最後の旅は、2004年だが、民主化され、人々の目の色も変わったように思える。数日前、新聞の「声」の欄に、次のような記事が目に付いた。「ポーランドを旅行したとき、ホテルの前で、妻がナイフを持った2人づれの暴漢に襲われた。思わず妻の身の上に押しかぶさって、守った。暴漢は去ったが、肩から掛けていたバッグのヒモが引きちぎられていた。近くで状況を見ていた婦人が、手を合わせるように、こちらを拝んでいた。婦人と妻は手を取り合った。婦人の目には、謝るように涙が光っていた。一瞬、安堵の表情に変わり、恐怖は感動に変わっていた」と、このような意味の文面だった。その1文を読んだとき、このポーランドの写真が直ぐに思い出された。油断が出来ない世の中になった。悲しい態度の人も居れば、心優しい善人もいる。希望だけは捨てないでおこう、大きい意戦争も体験しているだけに、平和でありたいと願う今朝であった。


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