2017年8月1日火曜日

入江さんの誕生日。92歳。仲間で長寿を喜び祝う

朝食のとき、職員さんに言いました。「今日のお昼ご飯は、いりません」。昼食は、隣町の「大橋」店で、入江さんの誕生会を祝いました。長生きするよう願いました。
★写真は、左から、入江さん、瀧神父さま、トマ修道士、浜田神父さま、写っていないが、高原修道士、2人のホームの女性が会食を楽しんだ。92歳の高齢だよ。それでも、しっかりとした足取りで歩く。まだまだ生きますよ。ゆっくりと、お酒と、ウナギを楽しんだ。
★本人が口ぐせのように言うのは、愛する奥さんを亡くして、桜井神父さまに相談すると、小崎がホームに居るから、そこへ行きなさい。何も知らずに来た。来てみて、おどろいた。ホームの元・園長、初田神父も、川渕神父も、大曾神父も、みな知っている人、一緒に学んだ人たちじゃないか。隣の修道院の浜田神父とは、魚釣りで、仲間になる。ホームは、こういう場所だと来て見て、初めて知った。安心したよ。
★入江さんは、毎朝、6時のミサ、午後のロザリオに参加して、家族や、奥さんのため、また孫が東京芸大の先生になったので、かわいい孫の将来のため熱心に祈っている。祈りが入江さんの人生です。それに、夜、寝る前に、ちょっぴり飲むお酒も入っている。
『トマさんのことば』。お例文⑰兵庫県、澄男神父さま。「御本はとても美しく、魅力的にできていて、一つ一つのおことば、一枚一枚のお写真が温かく味わい深く感じられます。大きさも手頃ですので、手さげ鞄に入れて持ち歩きたいと思います」

2017年7月31日月曜日

純粋な男の子の精力的なチカラ。無心が体内から光る

昨日の「納涼会」の出し物で、特に目を引いた子供がいた。それが写真の左側の子です。3人とも懸命に叩いているのだが、手前の子の表情は全く違う。私は、それを見すえたのです。終わるまで、この子を見ておりました。
★しばらく観察していると、様々な事が私の中に噴出してくる。自分の持てる力を全部出し切って、無心にバチを動かしている子供。「言われた通りに、動いている」「手加減、しようと、思わない」「困難に、負ける心も、ない」。この子を観察していると、子供って、本当に、汚れなく、純粋ですよ。「子供のように成らなければ、神の国には入れない」。よく、分かります。見ていて、可愛いじゃないですか。自分の任務を懸命に遂行する。心の中に、余分なものは一切ない。体型も崩さず、最後まで頑張りました。こういう場面に遭遇すると、心は本当に癒されます。
★傾聴ボランチアの女性がきた。毎月、1度来ている。もう6度目になる。老人は、子供と違って、汚れや、傲慢や、駆け引きが多いね。まあ、話は、からだの調子が不具合なことから始めました。老人は弱いよ。これから先、どうなるかの不安もある。
★女性は、何でも辛抱して聞いてくれる。彼女は、意見は一切しない。話が途切れないように、こちらは次々と語りつづける。文句が多いね。あの太鼓の坊やに比べれば、恥ずかしいよ。「罪のない者から、石を投げ打て」と主は言われた。年寄りから、1人、1人と、立ち去った。聖書の物語は真実を表している。
★朝から入浴した。入江さんも、キリエさんも居なかった。1人で入った。入江さんは明日が誕生日です。大正14年に生まれた。92歳になる。おめでとう、を申したい。
『トマさんのことば』。お例文⑯埼玉県、美津子さん。「母の死をきっかけにごミサに与るようになり、十年前に洗礼を授けていただきました。もし、信仰を持つことが無かったならば「ふしぎなこと」に気づかずに暮らしていたかもしれません。ブログを通して、また「トマさんのことば」を通して、私はたくさんの影響を受けています。宣教という言葉の意味が、やっと分かった様な気がしています」

2017年7月30日日曜日

納涼会。太鼓に踊りに、料理、カラオケ。盛り上った

7月の終わりに行なわれる、恒例の納涼会。楽しみにしています。芝生の庭に、ヤグラが組まれて、夕方、景気づけに太鼓の演奏から始まった。肝の底を揺るがす高音の音。「池に飼っていたフナ魚が、びっくりしたのか、エサを食べなくなった」と女性がつやいていた。見事な太鼓だったよ。
★ホームの者ばかりではない。知らない人が殆ど。近隣、地元の子供さんや大人、誰が誰やら、わからない程の人が集った。代わる代わる踊りがあり、カラオケがあり、ハーモニカも聞こえる。それは、それは、騒がしいといったら、盛り上がりを示していた。
★もちろん料理もある。バイキング形式で、食べたり、飲んだり、これも楽しい。スダレで屋根を作って、焼き肉屋、串焼き屋、カレーライス屋、アイス氷屋の店も繁盛していた。職員は黄色いシャツを着て、目につくようにしていた。ニコニコ顔で、愛嬌がいいよ。みんな楽しいんだね.
★踊りで、2人連れ、黄色いスカートを履いた女性は、「あれ、顔、知っているよ」と思えば、調理場の栄養士さんでした。多彩な趣味をお持ちです。
★夜も暗く掛けて、盆踊りが始まった。夏の暑さを吹き飛ばす踊りでした。最後は、バンザイ・三唱だよね。
『トマさんのことば』。お例文⑮福岡県、雪義さん。「そばに置いていて手に取りやすく、短い言葉の中に過ぎし日を振り返って考え、反省するのに私にとっては大切な本の一冊となりました」

2017年7月29日土曜日

沖縄からマンゴが届いた。美しい海、果物、忘れない

沖縄の中部に「泡瀬」がある。毎年、泡瀬の女性が「マンゴ」を贈ってくださる。届くのが楽しみになった。沖縄には何度も行っているので、思い出も数々ある。
★ちょうど10年前になる。私は、稲国助祭の運転で、泡瀬を訪ねた。沖縄の泡瀬といえば、著名なクララ稲国先生の場所である。私が訪ねたとき、クララ先生は、2ヶ月ほど前に故人となられていた。95歳だった。
★泡瀬教会を訪問のときは、教会の信徒会長の長峯文子さんが、10人程の信徒を集めてくださった。「聖母の騎士の修道士が来たから、話題を提供しよう」。集った信徒の方々から、教会にまつわる話や、クララ先生の思い出、信者たちの苦労話など、信仰の話に花が咲いて、笑いや喜びのなかで楽しんだ。その頃から、文子さんが、マンゴを贈ってくれるようになった。だからマンゴには、長い歴史がある。感謝も一杯です。
★クララ稲国先生といえば、すぐ思い出す言葉がある。「悪口、言われて、あたりまえ。失敗しても、ありのまま」。クララ先生の生き方を示す言葉です。
★今朝、長峯さんに電話でお礼を申した。長峯さんは、カトリック小学校を20数年勤めて、この春、退職されたという。その後、ルルドや、ファチマ、スペインの有名なコンポステラなど巡礼の旅に出かけられたと楽しそうに話していた。自分の経験から「足が達者なうちに、巡礼や、旅行を楽しんだら、いいですよ」と勧めておいた。
★沖縄のカトリック小学校は、毎年、修学旅行で長崎へ来て、聖母の騎士にも巡礼していた。だから特に親しみを感じている。
★マンゴを見ると、もう1回、沖縄の海へ行きたい望みにかられる。大きく両手を伸ばして、胸一杯に沖縄の空気を吸いたい。美しい海に、砂浜。広い青空、その中に入れば、萎縮した心も、魂も、よみがえるだろう。
『トマさんのことば。お例文⑭』鳥取県、みどりさん。「素晴らしい表紙に先ず目が行きます。不思議のメダイと十字架に心が吸い寄せられました。本河内のルルドの聖母も。これらが小崎修道士の人生の全てであるということが示唆されています。トマさんを大切に思う人々に囲まれて、私は「幸せな方」だと思いました。どうか長生きされて、ブログをお続けくださり、私たちを励ましてください」

2017年7月28日金曜日

セミよ、ひと夏のイノチだ。幸せに飛んで行けよ

「何だか、わかりますか?」。私より先輩の、足腰がしっかりしている女性が、部屋も遠いのに、「けさ、網戸に、かかっていた」と、大事そうに持ってきた。
★「セミだ、な。小さいな。生まれたばかりだよ」。女性は部屋を出て去った。「写真を、撮ろう」
★1ピキの小さなセミを、観察して、子供の頃を思い出しながら、語りかけた。けさ、生まれたんだろう。7年間も、土の中に、ジーッとして、生まれたかと思うと、今年の夏で終わってしまう。なんて、はかないイノチなんだろう。どうして、そういう自然形態を神は創造したのだろう。
★日野原先生は、105歳まで生きられた。ホームで長寿は104歳だった。セルギウス修道士は103歳まで生きた。人間が生きる限度だ。それを思うと、イジメで、学校の子供が自殺して、自分の命を失うのは本当に悲しい。何度も最近はその事実を思い出す。(前にも書いたと思うが)20代、30代、人生の大きな夢があるのに、僅かなイノチで、我が身を失うのは真に心が痛みます。
★ホームに入って、2年9ヶ月になる。ここ、1ヶ月ほど前から、からだの調子が不具合に感じる。歩けない。真っ直ぐに歩けない。足も痛い。尋常じゃないと感じた。事務所に頼んで、「押し車」を注文した。ショックだよ。もう、こんなハメになったのか。長生きしても苦しみが多い。
★セミは、ミンミン・ゼミというそうだ。写真を撮った後、ガラス戸を開けて、サッシも開けて、紙を上にあげたら、「バタ、バタ」とトンで去った。今年の夏は幸せになれよ。
★『トマさんのことば』。お礼文⑬大分県、恵理子さん。「『トマさんのことば』ありがとうございました。楽しみに待っていたので、大変嬉しかったです。野々村さんと塩沢さん、本当に出会いは神の恵みですね。49ページのトマさんの祭壇に向かう後ろ姿。この『トマさんのことば』を語っているように感じました。これからも私も主の十字架を眺めながら、自分の十字架を担って歩きます。トマさん、心からジンクーエン」

2017年7月27日木曜日

きょうの昼食は、おいしい「ぶっかけ」ウドンでした

きょうの昼食のメニューです。ごはん少々に、ぶっかけ・うどん、出し巻きタマゴ、それにスイカでした。「ぶっかけ」なんて、呼び名が面白いわね。おいしい食事でした。
★調理の献立を作ってくださるのが、勤続30年のこの女性です。栄養士さんでもある。利用者のキライなものや、病院からの診療を生かしながら、食べさせてもらっています。食は健康の元なり、と言います。ホームに長生きする人が多いのは、栄養士さんのお陰でしょう。感謝しています。これからも、よろしくお頼みしますよ。最近は、湯江教会の祭壇の生け花も飾ってくれる。こうした人たち、職員1人1人のチカラが集って、ホームが成り立っているのでしょう。
『トマさんのことば』。お礼文⑫茨城県、まゆみさん。「可愛らしい本ですね。手触りも表紙の写真も文字の形も、そして何よりフランシスコ園に移ってからの小崎さんの笑顔の写真がいくつもあって、うれしいです。小崎さんのお母様の写真もあって、この本を抱いて眠ったら、私も母の夢が見られるような気がします。裏表紙の、命をつなぐ、そんな気持ち という文字を見ていると、私も自分の人生大事に生きなきゃと思います」

2017年7月26日水曜日

苦しみから、恵みを探すのは、とても難しい、と彼

きのう、フランスから来た男性ジャムさんは、聖コルベ館で一杯の飲み物を頂いた。体調を崩して、ホームに入ったとブログで読んだ。「お祈りしました。今回の長崎への旅で、恩返しをしようと来ました」
★喜んで彼ジャムさんを迎えたが、彼の奥さんが難病で苦しみ、亡くなられたと聞いて、私の胸はキツク痛んだ。奥さんとは日本で知り合って、フランスで結婚式をあげて、2人の子供も恵まれた。幸せの絶頂にあった家族だった。それが突然、襲ってきた難病。なぜ人には、とてつもない試練や苦悩が与えられるのか。我々には分からない。奥さんはキリスト信者ではなかった。子供たちは幼児洗礼を受けていた。
★彼は言う。「病気になって、ある日、秋、会社から病院へ行くと、妻が、神父さまに会いたいと突然に言うのです。カトリックの洗礼を受けたい。すぐに司祭を呼びました。妻は言います。死が怖くならないように。神さまの御傍に行きたい。洗礼を受けるため、霊名は何にしよう?少しの時間、考えよう。しかし妻は即座に言ったんです。マリア、です。わたしは、マリアです。ちょうど5年前の、2012年7月24日に神に召される。享年50。若かりし死であった。結婚生活、22年。いろんな思い出があるだろう。一昨日が命日だった。彼はただ1人で、聖母の騎士のルルドでマリアのために祈った。そういう話を聞かされると胸が締め付けられるよ。
★彼ジャムさんは、フランスの西南にある一番大きな町に住んでいる。ルルドまで車で2時間ほどで行ける。「小崎さんにもルルドのお水を送りますからね」と約束してくれた。
★奥さんが亡くなって、5年。まだ、まだ心の整理はついていない。「神さま、これ以上、何を望みますか?」。いま考えていることは、「教会のため、奉仕したい、それです」。この間、100人の男女青少年を集めて、自転車で、5日間走ります。司祭もシスターもいる。何回か休んで、司祭の話がある。夜はテントで眠ります。17年目を迎える。「山にも耐える自転車巡礼」です。実行して信仰を固めました。
★「苦しみから、恵みを探すのは、難しい」。これは彼の言葉だ。「日本を廻って、何を感じますか?」と私が聞いてみた。「やさしさ、です。おもてなし、かな。素直ですよ」「素直って?」「すなお。悪いことを考えていないことです。人は、規則があれば、守らない知恵を考える。チャンスがあればドロボウになる。そういう人や、国には、なりたくない。平和の世の中で、有りたい」
★彼ジャムさんの奥さん、「マリア」のために、祈ってください。
『トマさんのことば』。お礼文⑪茨城県、みふみさん。「全てのお言葉が金剛石のような輝きにあふれるお言葉ですが、まだまだ『あ、あのお言葉は?』というお言葉がたくさんございます。どうぞ第2集(もっと続くと思います)を心待ちにしております」