★振り返れば、今年の10月末のある日、ホームの自室で昼寝をしていたトマは、2人のポーランド人司祭が突然、入って来て起こされた。12月11日に長崎で映画の上映が決まった。「実は、映画・上映の前に、トマさんに、10分ほどの自前のコルベ神父の話をして下さいませんか」「え、私が、ですか? いや、ですよ。私には、とても出来ません。長崎には適当な司祭も居るし、その人に頼んでください」「いや、いや、トマさんの話の方がいいのです。わかっています」。トマは必死で断り続けたが、2人の司祭はガンとして聞かない。あきらめない。しきりに、「トマさん、頼みます、お願いします」を連呼する。「何を話せば、いいのですか」。押し問答になった。「どうしても出来ません」。2人の司祭は、両の手を合わせて帰って行った。確信が持てないままに、別れてしまったのです。
★11月、長崎・聖母の騎士で、女子高校生たちに話をした。そのとき偶然にも、聖コルベ館で、ちょうどポーランドから映画の関係者が来て、あの2人の司祭も来て、院長神父さんが応対していた。「これは神の計らい」と、私は女子高校生の群れから外れて、その場に入り、そのとき、はっきりと「私の話は、院長さんにお願いします」と、その場で断った。院長さんは話を承知してくれたので安心した。その後、自室に来た司祭の1人に、はっきりとお断りの手紙を出した。返事はなかったが、これで終わった事と思っていた。
★12月に入り、院長さんから電話があって、「何か、トマさんに『章』を贈りたいそうです。本名がいいか、小崎がいいか、尋ねています」。何のことか分からないが、「小崎がいいです」と返事はした。(カトリック・センターに着いて気がついたのですが、何とか、トマをステージに上げ様とした策でした)
★そして、いよいよ本番、上映の日となった。ホームを出発するとき、ステージに上がれば大変と、修道服を着て、スソをたぐり上げて、その上から黒のジャンパーを着て隠しておいた、「トマさん、おなかが、ふくらんでいるよ」「そうか、なァ」
★カトリック・センターに着く。聖母の騎士からも院長さん初め、10数人が修道服姿で到着した。映画の監督さんと握手して、担当の女性から「感謝状」を受けること、その前に10分ほどの話をすることを告げられた。あの司祭2人も居た。「手紙、もらったよ」。でも効果がなかった。院長さんに迫ると、2人でステージに上がろう、と言う。幸いに30分ほどの時間の余裕があった。「2人で上がるなら、私が1人でします」。そして混乱したアタマを整理しているのが、今日の写真です。覚悟は決めました。心臓はパク、パク。足はガタ、ガタ。「よし、それでも、ガンバルぞ」。映画を見るまで、まだ遠い。
頑張ってください!!
返信削除小崎様 聖母の騎士、聖コルベ館 館長として、小崎様のお話、明日の日記を楽しみにしています、何故か凄く嬉しく、カトリックセンターでの小崎様のスピーチが多くの方の心に残る事と思います。
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