2017年4月12日水曜日

「トマさんのことば」の出来る物語①。出会いは恵み

写真の左側が、ホームで、右側が、湯江教会です。この庭で、2人に出会いました。もう1度、「トマさんのことば」の本が出来る前に、その経緯を記してみよう。
★2年前の2015年1月18日、いつも午後3時前に、ホームを出て、教会へ、ロザリオ・夕の祈りを共同で唱えに行く。ホームを出た瞬間、若い男女の2人に出会った。彼の立派なカメラと、見られない青い車が目をひいた。
★私はホームに入って、2ヶ月」ほどが経っていた。聖コルベ館に居た気持ちで、「いらっしゃい」と軽く声をかけた。「見学に来ました。小崎さんですか」「ハイ」「会えるかも、と思っていました。ブログを毎日読んでいます」「え?ブログ、読んでくれているの」。私は嬉しくなって、「ハイ、アクシュ」と女性の手、次いで男性の手をにぎる。2人は満足そうに喜んでくれた。
★私は直ぐに教会へ入ったから、一瞬の出来事で、僅か15秒程の出会いだっただろう。まさか、この出会いが「トマさんのことば」まで発展しようとは誰が想像できたでしょうか。
★ロザリオが始まった。ホームの10人程が居たろうか。祈りながら、あの2人のことを考え、「どこから来たのか。なぜ、ここに」と思いが広がった。どうしても、ジーッとしれおれずに、席を立って教会の外に出てみると、青い車はあったが、人が居ない。どこへ行ったのか、わからない。もう少し話せばよかった。
★一瞬のすれ違いでは惜しかった、と悔やんだ。「流れがあって、早めに別れてしまう。もう少し落ち着いて、ゆっくり話せば出会いの喜びもあったろう」。もう一押し、なかったのを反省した。
★祈りに戻って、若い男女のために祈った。祈りの間、彼らを思いつづけた。祈りが終わって屋外に出ると、青い車はなかった。この出来事は、その日の日記に書いた。2人を思いながら、次の言葉を添えた。「あなたの、おかげで、いまの、わたしが、あります。そんな言葉をいえる人に、出会いなさい。あなたの人生は、幸せになる」
★普通ならば、これで終わりだろう。後でわかったことだが、青い車は彼らのものではなく、赤い車で別の所に停めていた。愛野教会から湯江教会へ巡って来たのだという。
★冬から、春になった。彼らのことは、時折、考えた。「もう会えないのか」。すると、4月11日、1通の手紙が届いた。「湯江教会前で偶然お会いし、ブログにも書いていただいた『若い男女』の1人です」とあった。お名前は、塩沢美樹さん、男性は野々村哲(さとし)さん。美樹さんは看護師をしている。お住まいは、長崎の聖母の騎士のすぐ近くだった。2年前に、福島から長崎へ単身移住。「1人旅で、聖コルベ館、日本26聖人、トマさんのブログとの出会いによって、いま現在の私がいます」と書いてあった。
★この1通の手紙が、2人と私をつなぐ絆となった。

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