1月末日。1冊の「写真集」が出来上がった。真ん中の男性が、東洋印刷所(長崎市)の山口社長さん。両脇、右が塩沢美樹さん、左が野々村哲さん。この日、「写真集」が出来上がって、長崎市から、わざわざ社長さん自ら届けてくださった。完成記念に、湯江教会の中で撮りました。
★人生で、一番の不幸は、両親に早く死に別れる現実です。7歳で父は病死。17歳で母親は原爆死。残された自分は1人っ子。しかも周りの環境は、長崎・原爆によって浦上一帯は焼け野原。17歳の少年は、1人で、どのように生きて行く選択をするのか。迷う事無く選んだ道が、ポーランド人の修道者たちの中に飛び込む出会いだった。衣食を与えられ、学問を授けられ、修道士になった。17歳から90歳まで、どれ程、ポーランド人修道士たちにお世話になったことか。実際、ポーランドへも10度、旅行して彼らが育った風土にも触れた。いま、その修道者たち皆さんは、神の御国に召されて、誰も残っていない。あのポーランド人たちの恩を、思い出を忘れてしまっていいのか。
★それは許されない。ポーランド人修道者たちの面影を、写真を、残しておきたい。その願いから「写真集・昭和に生きた修道者たち」が出来上がった。だが、そこには導かれた不思議な出会いがあった。老いた私には、とうてい出来ない。振り返れば、ホームに入って、3ヶ月ほど経った、ある日の午後、偶然の出会いがあったのです。
★その頃、入所当時の私は「ホーム」という環境に慣れずに、苦悶の日々を過ごしていた。今、考えると、闇を、パッと、美しく彩る、火花のような一瞬の出会いだったと思う。その輝く2人の若い男女が、庭に居た。「ああ、いらっしゃい。見学ですか」「ハイ、教会巡りをしています。小崎さんですか」。名前を言われて、びっくりして「そうです」「ブログ、読んでいます」「ああ、そう、うれしい。アクシュ」。これだけの言葉を交わすのに、何秒かかるでしょうか。ここに一瞬の出会いがあった。その足で、私は教会の共同ロザリオに参加した。祈りながら、いま出会った2人が気になっていた。
★普通ならば、その出会いで終わりでしょう。3ヶ月ほど経った2015年4月、女性から手紙が届いた。「看護師で、福島から単身、長崎に移住してきた。トマさんの『ブログ』によって癒された今の私がある。『ブログ』を読むと、今まで関わった患者さんや、亡くなった祖父母を思い、心がしめつけられる時があります。トマさんの素直な気持ちや考えを、表出される方は少なく、気付かされることが多々あります」。私は直ぐに返事を出して、それから野々村哲さん、塩沢美樹さんとの交流が始まった。
★私の『日記・ブログ』を愛読してくれる人がいる。ホームにおいて慰め、励ましにもなる。彼ら2人は、私の『ブログ』の言葉を拾って「トマさんのことば」を作ってきた。これには私も感動する。そして小さな本となって出版し、ブログの読者の希望者に無料で発送した。更に、野々村哲さんは、写真に興味があると、私が撮った写真を丹念に見てくれた。聖コルベ館の資料室に、私が撮った写真が沢山残されている。フイルムをデーター化して保存出来るようにして、その中から2人が選んだ写真で、完成したのが「写真集・昭和に生きた修道者たち」だった。
★2人との出会い、2人の熱意、2人の愛情がなければ、この写真集は完成しなかった。彼らの大きな協力で、ポーランド人修道者たちの姿を残せるのは、嬉しさと満足感に今、満たされている。人は、人に、バトン・タッチして、時代は流れていく。
トマさんのことばの本は我が家の宝物です。
返信削除ほぼ 毎日 家族の誰かの手にあります。
写真集も欲しい〜のですが ココナの熱がなかなか下がらず( ; ; )ハガキが出せてません( ; ; )
トマ修道士様 本当に尊い写真集をお送りいただき、感謝にたえません。ゼノ修道士様の「ゼノ死ぬ暇ない」と、歩きまわり北原怜子様にも大きな影響を与えた根本には、やはり聖コルベとマリア様がいらっしゃったのですね。当時の古い町並み、修道院。
返信削除また、1人1人の修道者たちの生活。祈りながら、聖母の騎士誌の発送の場所。又ポーランドの貴重な修道院の写真を通し聖フランシスコの精神を思います。このような写真集ができたのは、不思議なお計らいにより与えられた強力者お二人のおかげですね。全ては、神さまのご計画としか思えません。写真を保存してくださった野々村様にも感謝しております。沢山の種を生きている間、この世に撒いてくださったトマ修道士様に、天国のお母様そして聖母マリア、又
聖コルベや召された修道者の方々は微笑んで待っていてくださるにちがいありません。トマ修道士様、沢山の感謝と祈りと共にとりあえず写真集が着いた事を報告させていただきます。祈り共に。テレーズ弘子(長野県富士見町のみーちゃん)
写真集、届きました。ありがとうございました。
返信削除トマさん、写真集届きました。ページをめくりながら不思議な気持ちになりました。例えると御ミサに与っているときに急に嗚咽するほどの感情が湧き出でるような・・・・涙が出ました。トマさんの気持ちそして協力してくださった方々のおもいが伝わってきます。なんて美しい写真集でしょう!まだ退院して間もないので お体大切にしてくださいね。本当にありがとうございました。大切にいたします。
返信削除本日昭和に生きた修道者たち届きました。ありがとうございます(*^^*)
返信削除幼少の時にゼノさんの絵本大好きでしたが絵本のままの優しそうなゼノさんが見れて嬉しいです♪
野々村さん、塩沢さんのご尽力に感謝です。
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