小包が届いた。和歌山県の龍神村の隆さん、美和さんからです。ごらんの通リ、最高級の「梅ぼし」です。
★美和さんの手紙が添えられていた。「お出逢いは、うめぼしからですものね。本当に、なつかしいですね。昔の事、考えると、涙が出てきます。私も80歳になりました」
★龍神村は忘れもしない。戦後、外国人宣教師が来て、教会が建ち、村人が集団改宗を行なって有名になった。もちろん私も何度か取材に行った。数人のカトリック信徒から始まって、一千人近い受洗者を出している。
★地域的には、交通の不便な村だった。訪ねるうちに、隆さん、美和さん夫妻とも懇親となる。隆さんは読書好き。自宅の庭で、家族で、バベキュウーを食べたこともあった。私が引率して、ご夫妻も一緒に、コルベ神父のポーランド、イタリア・アシジ、フランス・ルルドへ旅行した思い出もある。手紙には「あの旅は、私たちの心のタカラです」とあった。龍神村の「梅ぼし」には、長いつながりがある。
★隆さんの本業は、建設業だが、もう何十年も前に、山を開いて、多くの「南高梅」を植えた。それらは見事に実り、美和さんが独特の味付けを開発して、梅ぼし作りに専念してきた。ホームに入った私にも毎年送ってくださる。
★「深山(みやま)の梅」といい、自然の美しい水で塩抜きした後、龍神村の「しいたけ」を使い、味をととのえ、無添加で漬け込んでいる。ツブの大きさに、びっくり。やわらかくて、梅ぼしとは思えない。果実だ。楽しみに食べています。
★隆さんが言っていた。「自分は父を早く亡くして、叔父の家で苦労した。建設業で働いて、仕事で激流に沈んだこともある。人生は、梅ぼしのように、苦労で、塩漬けされる時代もあるし、暑い太陽に干される時期もあるだろう。そして最後は、シワくちゃになる。でも、ですよ。椎香梅(シイタケの香りの梅)は、味付けによって、すばらしい食品に変わるのです。人生も同じじゃないですか」
★ただの、シワくちゃじゃ、ない。うまーか、うまーか、の梅ぼしです。隆さん、美和さん、長生きして、梅を作りつづけてください。
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