2014年2月11日火曜日

60数年をつなぐ愛とイノチの物語(その3)。絵を贈る。

戦争が終わった直後は、誰もが貧しかった。施設で暮らすか、家庭で暮らすか、みな同じ貧しさの中で生きていた。施設だった、あの木造の建物は、2年後に火災にあって消失した。施設は、山の、人里離れた山地に移転した。「ツバキ原」と言われる地で、ツバキが花咲く地だった。「かー坊」さんたちは、ツバキ原で暮らし、学び、育って、成長した。イジメや苦労は沢山あったけど、正直に生きて、愛とイノチのつながりの幸せを得た。いまは個人情報の時代で、知られたくないかも知れない。「かー坊」さんは語ってくれた。「ありがとう。よかったね」と、祝福する気持ちで、イッパイだった。聖コルベ館の修道士は、出逢った記念に、夫妻に、1枚の絵を描いて贈った。絵には、コメントを書き添えた。「ツバキ原で、育った、じいちゃんが、生き抜いた、おかげて、愛と、イノチが、つながった。幸せは、家族愛のキズナにある」。これが今の本心です。ヘタな絵、ヘタな字だけれども、86歳、修道士の心はこもっている。最近、「かー坊」さんの、この実話ほど、感動した逸話はないのです。「苦しみや、寂しさの話は、もう、いいんだよ。愛の話、イノチのつながり、それより尊いものはない。じいちゃんが、生き抜いたからこそ、いまの自分がある。カンシャすれこそ、ハジと思うな」というのが、修道士自身の気持ちです。それは自分自身にも言い聞かせたい、気持ちなんです。「カー坊」さん、奥さん、いつまでもおゲンキで、すばらしい人生を送ってください。神さまは、見ておられる。

3 件のコメント:

  1. いまちょうど「十七歳の夏」を読んで、ブラザーにも悩みがあったのだと思っていましたが、その実りが今日の記事ですね(o^-^o)

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  2. 素敵な椿の絵と修道士さんの慈愛に満ちた詩は震えるくらいに感動です。いつも拝見させていただいております
    寒い中どうぞご自愛ください お祈りしております

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  3. 先日の古いお写真、子ども達の健気な姿に心打たれました。本当に色々苦労もされたことでしょう。私も含めて今の時代に生きる人たちとは比べものにならないくらい辛いこともあったと思います。
    世界平和を願ってやみません。
    かー坊さまとご家族のご多幸を祈ります。

    そして昨年コルベ記念館で購入した、「焼けたロザリオ」の中に挟んであった冊子の「生かされて今日も祈る」というトマさんの言葉がいつも私の心の中にあります。

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