2020年8月8日土曜日

20年来のご縁。毎年、原爆の日に、母の供養にお花が届く、感謝

もう、20年前の写真です。場所は、長崎市・原爆老人ホーム。中学1年生の「衣里(えり)」さんが、10人目の女性に、1.000羽の折り鶴を渡している。
衣里さんは、小学6年生の修学旅行で、小崎・語りべから「被爆の体験」を聞いた。平和が、心に、浸み込んだ。中学生になって、「よし、毎月、100羽の折り鶴を折ろう。平和に役立つ所に、届けて下さい」と小崎に頼んだ。
小崎は、毎月、届く折り鶴を、原爆老人ホームの入居者に、1人、100羽づつ渡し、最後10人目の女性に渡したのが、この写真です。衣里さんは、見事に「千羽鶴」の望みを達成させた。あれから20年。小崎が聖コルベ館に居た時も、ホームに入ってからも、「原爆で亡くなったお母さんのため」と、毎年、この月日に、豪華なお花が宅急便で、届くのです。見事な「らん」ですね。こんなに続いて贈って下さる温かいお心のご縁があるんですね。感謝しか、ありません。今年は75年目の命日になります。
衣里さんは成長し、結婚して、母親となりました。
毎年、衣里さんと、衣里さんのお母さんのお名前で、こうして立派なお花が届くのです。原爆で死んだ「語りべ・小崎」の母親の供養のために、20年も続くとは、何と、お礼を申し上げていいのか、分からない程の感激です。
小学6年生の出会いが、今なお、老いた小崎に届けられる善意の供養は、尊いです。若死にした母も、喜んでいます。お花は、明日、湯江教会の祭壇に飾ります。
★衣里さんから、千羽目の折り鶴をもらった写真の赤い服の女性は、言った。「わたしの趣味は、小さい『ひよこ』の縫いぐるみを作る事です。ここは、いい所ですが、それでも色々あります。『ひよこ』の縫いぐるみは、ホンワカ、ホンワカして、心が和みます」。あの女性の声が耳に残っている。「平和とは、『ひよこ』のやわらかい感触かも知れないな」。そう思います。
★明日のミサで、母、ワサのため、祈ります。世界中が平和になりますように、核廃絶が叶うよう、祈ります。また明日・早朝の「こころの時代」が楽しみです。

2 件のコメント:

  1. がぶらってぃ2020年8月9日 0:06

    明日の祭壇は、どれ程すがしく美しいでしょうことでしょう。願いと祈りの贈り物の存在は、喜びのうちにあるクララ・ワサお母様が湯江教会にいらしているようにさえ感じさせてくれるだろうと想像します。

    10代のお嬢さまは心を折り鶴という形で表され、お嬢さまの祈りは、トマさんの計らいよって原爆老人ホームへ届けられたのですね。届けられたホームという場にあって、多くの祈りが広がったことと想像します。さらに、特別に大事な明日、教会に飾られる立派で珍しい蘭へも繋がっているのですね。希望と安らぎを感じさせる花の色合いに、贈り主であるお母様とお嬢様のお気持ちを感じ取り、正に明日の長崎にこそ相応しいと、「ちむぐくる」を知らされます。

    明日の放送は正座して拝見します。

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  2. おはようございます。テレビ拝見しました。
    本で読んだり、この日記の中でも読んだりして、内容は知っていたことでしたが、トマ様の感情や表情などが真に伝わり、涙があふれました。
    アウシュビッツや原爆の中には人間の弱さや醜さが、コルベ神父様やトマ様の生き方には人間の愛の深さ、強さを見たように感じます。
    しかし、トマ様の資料室には本当に驚きました。あんなにたくさんの資料を作って来られたのですね。
    「トマ修道士資料館」ができそうな感じです。

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