コスモスが一杯に咲く日の夕方ででした。長崎市から高来町の老人ホーム聖フランシスコ園に入居した。2014年10月24日。今日で、マル3年が経過する。これから4年目に入ります。写真は、入居した翌日の、ボクの顔です。今、見て、割りと穏やかな顔つきをしているのに、「ああ、やるジャン、トマは」と思いました。その実、心境は、複雑だったのです。
★ホームには、高原修道士の運転で、荷物を小型バスに積んで、ホームの皆さんの夕食直前に着きました。「挨拶から、始めよう。お世話になります」。最初の食事は何を食べたか、覚えていない。食事が終わったのが、5時30分頃でした。食堂を後にする皆さんが、平然と「おやすみなさい」「おやすみなさい」と言葉を交わしたのには、おどろきました。まだ5時半だよ。「お休みなさい、って」。後は自室に戻って、寝るばかり。「これが、ホームだな」が最初の実感でした。
★当時の心境を語れば、「そりゃ複雑でした。よくぞ、ここまで来たと、気持ちも自分でない気がしていた。とにかく声が出ないのです。体力が落ちたのも、本当でした。さあ、これから、どう生きるか」。大きな人生の難題が眼前に迫って来ていた。
★あれから3年、振り返ると、最初は本当に時間に押しつぶされる。何も果たす仕事がなく、生きる意欲もない。どのように1日の時間を消化していいか、解らない。苦慮しました。また修道会の雰囲気から急に孤独に落ちて、「自分はこの道で好かったのか」の迷いも生じました。面会に来る人に会うのも気が引けた。今は乗り越え、開放的になり、日常生活に慣れてきている。
★3年経って見れば、ホームに居ても、色々あった。新聞に載ったり、テレビに出たり、誓願金祝のお祝いがあったり、思わぬ出会いがあって、小さな本「トマさんのことば」が出版されたり、日記(ブログ)を毎日書いているが、常に読んで、支えてくださる人が居る。思いがけない訪問者がフランスやオーストラリアからも来る。入院もした。沖縄マンゴや、鳥取ナシ、広島の桃やブドウの贈り物が届いたり、実を言えば、聖コルベ館と同様に、3年間は充実した日々を送った気がします。祈りも出来るし、神さまに感謝です。
★4年目に入りますが、90歳を迎えます。先日、山の修道女院へ出かけた際に、農家に、コスモスの花々を見つけました。入居した時のコスモスを思い出して、懐かしくコスモスを愛でました。「人に尽くすことが、無くなったトマですが、支えてください、お願いします」
トマさんの日記に、『トマさんのことば』に、日々支えられています。ありがとうございます!
返信削除毎日読者にブログを通して祈りまた飾ることなく真実を語っておられます。それが読者の心に灯を点し生きる原動力にもなっています。「トマさんの言葉」の発送も成し遂げられました。これこそが「人に尽くして」おられることです。聖フランシスコ園でも修道士であられるといつも思います。すごい方だと思います。健康に留意なさいましていつまでもいつまでも私たちの「トマさん」でいてください。
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