朝、5時。ホームの、暗い廊下を歩く。窓の外は朝焼け。空に、欠けた月がある。
教会へ。祈りから1日が始まる。今日の日を与えられた喜び。ホームに、入居者が70人ほど生活している。
70代から100歳まで、いろんな人生を歩んできた。
これだけの男性、女性が、静かな呼吸をしながら生きる。
そりゃ、波風が、立つときも、あるだろう。
3階の、自室に登るエレベーターの前に、職員の詰所がある。トマの耳に「ジャッチ・マン」との言葉が入った。「ナンの事?」。職員に聞いてみた。
ホームで生活している中で、職員も、なれ合いになる。「待っとって」「後から、来るケン」。ダメな言葉。
それらの言葉を、やめよう。入居者に、安心、安全、安らかな生活をして頂くために、優しい言葉を使おう。
職員たちが話し合った。介護の現場も、事務も、看護師も、ヘルパーも、総ての職員が意識改良して、初心に戻る。
職員同士でも、言葉使いを良くしていく。介護という大変な仕事の中でも、優しさ、ほほ笑み、正確さ、家族的な心を忘れない。ちょっと、おかしな言葉を聞いたら、日ごとに交代の役目、「ジャッチ・マン」が、注意する。「ちょっと待っとって下さいね」。いい言葉。
丁寧に、敬意を払う。
「ナントカ・ちゃん」は、ダメ。
「後から、来るケン」も、ダメ。
こうして、住みよいホームをつくりましょう。心のゆとりが、長生きにつながります。
感染症、転倒事故防止、身体の拘束、虐待防止、床ずれ防止など、色々な委員会があり、月に2回の会議がある。60人あまりの職員が活躍している。
★私たちは、ホームの職員さんたちに守られて、日々生活しています。その上で、職員さんは、毎月の誕生会の「出し物」で楽しませてくれるし、敬老の日、父の日、母の日、ひな祭り、室内運動会、1年の間には、他にいろんな日があります。職員さんは本当に大変だと思います。お盆もなかった。正月もない。今年は、特に、新型コロナウイルス対策で気を配っています。
★とにかく、安心して、暮らせるホーム。それが、ヨカです。ああ、きょうも、食べさせてもらって、介護を受けて、静かな夕暮れを迎えます。
★「人柄とは、笑顔、元気、主体性ですね」
トマさんの感性でとらえる画像には、
返信削除祈りによる救いを感じます。
グレゴリオ聖歌が聞こえるようです。
美しい夜明けの中に身を置くと、
大宇宙への繋がり、天の父の存在と、
自らの交わりを振り返ることができます。
試される時にも、癒やされる時にも、
主はそこにいると、静かに理解することが
できます。
JUDGE MANの取り組みは、入所の方々の
生活の場にあって、流されがちなケアの表出を、
改めてとらえ直すきっかけになりますね。
名称のJUDGE MANが相応しいかどうかは
さておき、相手へ寄せる思いが正しく
伝わるためには、日常に流されない
視点とものさしが必要です。
職員にとっては都度都度の業務や作業であっても、
入所の方には大事な関わりの一つ一つですから、
細かに観察して、“できているつもり”を
見直すことは成長に繋がると思います。
役割を果たされる職員の方には
葛藤もあるかもしれませんが、受けて
進んで、より良質なケアへ結びつけて
行かれるよう願います。
おっしゃる「人柄とは、笑顔、元気、主体性」。
大事にもっておきたい言葉です。
主体性は、相手へ届ける自発的ケア行動として、
日々のはたらきに展開して参ります。
見返りをもとめない主体性は、
コルベ神父の愛ですね。