長崎県五島の三井楽教会に、信徒がお祝いの時に踊る「岳踊り」がある。
昨日、夕方、NHKテレビで紹介された。
★昨日は午後から、もう1つの修道会の集まりがあった。テレビの時間帯に見れないので、録画をかけておいた。長崎4地区の司祭、修道士たちが15人集った。やはり一緒に声をあげて祈り、最後に「サルべ・レジナ(聖母賛美)」を歌う。心が高揚するのを覚えた。4つの修道院の報告があり、会食となる。丁度、その時間がテレビの放送が行なわれていた。ホームに帰ったのは、夜の7時半だった。夜勤の男子職員が「NHKの山本ディレクターから電話があった」と告げられる。自室に戻って、早速、録画しておいた「シリーズ・ロザリオの記憶」を見た。キリシタン文化を訪ねて、知られざる歴史や信者の思いを解き明かしていく。この度は「キリシタンの踊り」に注目した。2つの地域で踊りがある。
★その1つ、三井楽教会に、「岳踊り」がある。踊りの文句は祈りに似ている。その由来を知る者はいなかった。唯一、知っていたのが信徒の長老、道向好之助さんだった。しかし25年前に他界された。道向さんから直接、由来を聞いた人が、諫早市聖フランシスコ園に居る。修道士・小崎登明さん、89歳と紹介される。
★テレビには、ホームの全景と、山本ディレクターが玄関に入り、その場に待っていた小崎修道士が写っていた。インタヴィユーが始まる。「ここでは36人衆が刀とムチの責め苦を受けた。その刀の責め苦、ムチの責め苦を払いのけるために始まったのが、この踊りです」。さすがにテレビ班は、牢屋跡や、36人の名前、歳を書いた看板を写していた。
★山本ディレクターが「しかし小崎さんは、踊りを見て、もう1つの思いに気がつきました。踊り手が手にしていた紅白の棒です」。小崎修道士は言う。「信仰が自由になった喜びと、その人(迫害をした人)たちを憎むとか、そんなことじゃなくて、自由になった喜びの踊り、そういうことを感じました」
★もう1つの踊りは、佐世保から車で10分ほど、褥崎(しとね・ざき)教会の信徒に、「あやたけ踊り」としてお祝いの時に踊っている。
★以上、6分間ほどの番組だったが、私は「つながり」の役目を果たした、と満足した。それにしても、今から45年ほど前に、私が三井楽教会へ取材に行って、実際に「岳踊り」を見て、道向好之助さん(当時59歳)に話を聞いて、踊りの写真を撮って、記事に書いたのが、よくぞNHKの山本ディレクターの目に留まったものだと感心した。いつ、誰が、どこで、書いた記事を見ているか、読んでいるか、わからないものだと思った。
★写真は、上・左から、①キリシタン踊りの場所(長崎県)。②上の右、岳踊り。③上の右、聖フランシスコ園。④上の左、小崎修道士。⑤下の左、語る小崎修道士。⑥佐世保の北の町、鹿町町の教会で踊る「あやたけ踊り」。この踊りは、「花の五島を後にして、さして来たのが褥崎、来てみりゃ寂しい旅の空、ふるさと恋しや、なつましや」と踊る。
今度訪れた時に、ぜひこの録画を見せて下さい。
返信削除記憶の力と人の感性が、後世の人にも感動を与えてくれます。そこには聖霊の息吹を感じます。小崎修道士の地道な労力に感謝します。一日・一日をゆったりとお過ごしください。
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