長崎のカトリック修道士。17歳の時、原爆を受けて、この道に入る。 生かされて来た数々の恵みの中で、今年の1月、最大の試練「すい臓がん」を告知された。 「みむねの・ままに」。孤独と苦痛に耐え得るチカラを日々、祈る。 毎日、日記を書き続けて13年。今、長崎市の病院・ホスピス病棟で暮らす。 追記 2021年4月15日 午後6時48分 帰天されました。享年93歳
2014年5月30日金曜日
1年ぶり、ホタルの夜。幸せの光は淡かった。
昨年と同じ場所に、ホタルの乱舞と、あわい光を見に行った。本当に、1年まえと全く同じだ。同じ時刻に、同じイタリア料理店へ入る。お店も待っていてくれた。飲食が始まる。料理が一通り終わったところで、8時すぎ、屋外は暗くなり、道をおりて、川のほうを見た。「居る、居る、おるーぞ」。ホタルが舞い踊っている。「あっちの水は、カライぞ。こっちは、あまい」。いいこと言っている。目をこらして、見て、見て、満足すると、また店のテーブルにもどった。コーヒーが出て、お開きとなった。「ああ、来年も、これるだろうか」。一縷の望みだけが、残る。★今年の参加者は、10人だった。何を語ったのか。半分以上は、アシジの滞在者だから、イタリアの話がはずむ。イタリアの風景と共に、聞いていても楽しい。次に、昔の神学校時代の思い出ばなし、失敗談など、これが結構、盛り上がる。その間、「トマさん、いちばん、歳うえだから、仕切ってくれよ」とか、「トマさん、思い切り、お酒、飲んだこと、あるの?」など、問いもあった。最後は、「90歳まで、だいじょうぶ」など、慰めも得た。ホタルの光は、淡いなあ。しかし、はっきり光っている。冷たく光っている。だから、なにか、怪しげでもある。神秘でもある。「人のイノチは、ホタルのひかりのように」。その夜は、暖かい寝床で、安らかにねむった。
今日の蛍のイラストいいです!!
返信削除こんな漫画のような感じの色紙も描いてください。
若者もきっと欲しがると思います。そして、宣教にもつながるとおもいますよ。絵葉書にならないでしょうか?長崎の季節を追って、紫陽花、蛍、次はなに??ルルドの桜もいいですよね。絵葉書、考えてください。
90歳までか100歳までかわかりませんが、できるだけ多くのものを描き残してください。