夜は、全く、外出しないが、共同の会食があるとういうので、思案橋へ出た。以前と比べて、明かりの華やかさはない。ヒザの痛みを押さえて歩くうちに、昔のことを思い出した。その頃は、若者たちが多くて、修道院でも何かの宴があると、流行歌など歌って欲しいなど、言われた。昔のハナシだよ。流行歌といっても、最近の歌は知らないし、ある先輩は、入る前に覚えた歌を歌った。それが「バッテン、ナガサキ、恋の町」というのだった。それを、ふと歩きながら思い出した。なぜか、「バッテン、ナガサキ、恋の町」を記憶している。口ずさんでいる。その先輩も、ホームで静養して、歌も歌えぬようになった。ニンゲン、老いると、悲しいよね。先日、外国人が私に言った。漢字の「恋ネ。あれ、ダメね」「どうして?」「心が下にあるでしょ。シタ・ゴコロだよ」「なーる程」。恋だ、愛だ、といっても、所詮、不完全なニンゲンが行なうこと、いろいろ行き違いも出てくるだろうよ。やすらぐ愛、目をつぶっていても、何か、ふんわりと感じる愛が欲しいのは、誰でも、そうだろう。
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